今年も残り1ヵ月となり、街がクリスマスイルミネーションで彩られる季節になりましたね。

お酒が好きな方も、あまり得意でない方も、年末から年始にかけてクリスマスパーティーや忘年会、新年会とお酒を飲む機会が増えると思います。

東京消防庁のデータによると、「急性アルコール中毒」が原因で救急搬送される人の数が一番多い時期は12月だそうですよ。「私は大丈夫!!」と自信を持っていても体調や周りの雰囲気により「急性アルコール中毒」に陥ることもあります。

そこで、今月は「急性アルコール中毒」と「二日酔い」について産業医の先生に聞いてみました。

 

急性アルコール中毒

 icon-chevron-circle-right 症状

アルコールは体内に入ると、徐々に「アセトアルデヒト」という吐き気や、頭痛を起こす成分に変わり、その後徐々に、水と二酸化炭素に分解されて、最後は体内から排出されます。アルコールの分解能力や分解速度は人によって違いますので、少しお酒を飲んだだけで、急性アルコール中毒になる人もいれば、たくさん飲んでも問題のない人もいます。

同様に、もし急性アルコール中毒になった場合、症状の出方も人によって違います。

吐き気/嘔吐/めまい/頭痛/寒気 など
歩けない/立ち上がれない など
気を失うなどの意識障害
最悪の場合「死」に至る

 icon-chevron-circle-right 予防

アルコール分解能力の低い人や遅い人の飲酒、睡眠不足や疲労が溜まっている時の飲酒は急性アルコール中毒になりやすいので、注意が必要です。

お酒が飲める方で「今日はいつもより調子が悪いな、疲れているな」という時は、いつもよりお酒を飲む量を控えたり、ペースを落として飲みましょう。

 

 icon-chevron-circle-right 処置

もし急性アルコール中毒に陥った人と一緒だったら、絶対に独りにしたり、目を離してはいけません。

こまめに声をかけ、意識があるかどうか必ず確認しましょう。また、横にさせる際は絶対に上向きで寝かせないようにしてください。飲酒によるめまいと、横になった際の腹圧で嘔吐する場合があります。横向きまたは下向きにさせ、嘔吐物が器官に詰まらないようにしてください。

産業医の先生曰く、壁にもたれかかせて目の届くところに座らせると一番良いとの事です。その際、こまめな声かけもお忘れなく。もし、声をかけても意識が無い場合は速やかに救急車を呼びましょう。

 

二日酔い

 icon-chevron-circle-right 二日酔いを防ぐお酒の飲み方

飲み会前

牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品を摂取すると、胃に膜を張りアルコールの吸収を少なくする作用があると言われています。

飲み会中

こまめに「水」を飲むと、飲酒量を減らすころができ、飲酒による脱水症状を軽減します。

また、お酒を飲む際は必ず何か食べましょう。お酒の吸収をゆっくりさせたり、アルコールの分解を促進します。

帰宅後

「飲み足りないな」と言って、家でも引き続きお酒を飲むのではなく、水やスポーツドリンクを必ず飲みましょう。

 

また、飲酒後のお風呂は脱水症状を加速させたり、湯船で溺死するリスクが高まり危険ですので、注意してください。

ちなみに、飲酒終了後1~2時間程で「酔いが覚めたな」と感じても、ビール1本のアルコールを分解するのに5~6時間かかります。飲む量にもよりますが、翌朝5時~6時に起床される方は、前日の夜23時~24時頃までに飲み会をお開きにした方が、翌日に影響しにくいですよ。

 

 icon-chevron-circle-right 二日酔いになってしまったら

糖分がアルコールの分解を助け、二日酔いの症状を和らげます。特に、冷やしたスポーツドリンクは口当たりも良く飲みやすいので、産業医の先生のおススメです。

安全に、楽しくお酒を飲むためには「自分のお酒の限界」を知っておくことが大事です。

これから飲み会が増えるシーズンですので、ぜひ参考にしてみて下さい。

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